ペルセオは1927年から現在に至るまでイタリア国鉄の鉄道時計を製造しています。世界中の鉄道会社と同様、イタリア国鉄も1990年にはデジタル技術を導入し管理システムをコンピューター化しました。1990年は鉄道時計の「死の年」といっても過言ではありません。車掌や列車の運転士から鉄道の保全作業員まで、どの国の鉄道会社であれ、鉄道会社で働く人間なら誰でも「鉄道時計」を身に付けていました。「鉄道時計」は正確さ、精密さ、強靭さで知られ、鉄道の象徴とも言える存在でした。しかし鉄道会社のデジタル化が大幅に進み、この年までにほとんどの鉄道会社で使用が廃止されました。

数少ない例外はイタリア国鉄でした。現在でもイタリア国鉄は厳選した腕時計と懐中時計をイタリア国鉄職員用の公式な鉄道時計として認定しています。ペルセオの時計はほぼ100年の間イタリア国鉄公式の鉄道時計として採用されています。

イタリア国鉄はイタリア語で「Ferrovie dello Stato」と言い「FS」と略されます。イタリア鉄道の公式鉄道時計の裏蓋には全て「FS」マークが刻印されています。100年近くもの長い間、鉄道時計の製造を続けている時計メーカーは世界でもペルセオの他にはありません。